いつでも、どこでも。
暮らしのかたわらのある毎日の新作
毎日の暮らしの中に輪島塗を
用途の違う3つの製品は、それぞれの日常の食卓でつねにお使いいただけるもので、長い歴史の中での使いやすさを評価され続けてきた定番のお品です。また箸は使いやすさを追求し、形状と仕上げにこだわりました。

輪島塗の伝統を受け継ぐ
「一器多用」なフリーカップ
一つ寸胴に見える形は、輪島塗版のマグカップをイメージしているから。
一日の始まりや、日中のパソコン作業をする合間、寝る前の読書タイムの傍らに、いつでもフリーカップ「木々」があるように、たっぷりと飲み物の器を作りました。
癖のない、すとんとした円柱形の形は、輪島塗の定番の形です。 あまりない装飾を削ぎ落としたモダンで軽い佇まいは、ご自宅・オフィス・出張など先、様々な生活シーンに邪魔なく溶け込みます。
ところで、マグカップには手が届きにくいのに、時々「木々」がないのだろうか、不思議に思われた方もおかしくないかもしれません。
それには、漆器の持つ特性が関係しています。
セラミック磁器と比べて熱伝導率の低い漆器は、熱い飲み物を注いででも器の表面に熱が伝わりにくいので、器を直接手で触れられます。
それに加えて、手につかないデザインは、コーヒー、紅茶、日本茶、スープ、お酒などの飲み物はもちろん食べ物も入れられるため、幅広い用途に使えます。
一つで何通りにも使える「木々」は、日本人の生活の知恵である「一器多用」(一つの器で複数の用途に対応する、器を使い捨てること)の精神が受け継がれているのです。

定番の形に、遊び心プラス。
田谷オリジナルの「えくぼ」
優れた実用性を備えた「木々」ですが、マグカップを使い慣れている方は、取手なしではなんとなく心もとない、どこを正面と見なすのか判断がつかない、と戸惑われるかも知れません。
そのような方にもご安心いただけるよう、「木々」には「ある工夫」をしてあります。
器の側面の側面にある、丸いへこみ。この丸いへこみは、実は取ってかえなのです。
田谷漆器店オリジナルのこの意匠は、持ちやすさを追求する塗師屋(ぬしや)と職人たちの探究心から誕生しました。
へこんだ部分は、親指がぴったり収まるサイズにしてあり、へこみに親指を当てがうと、連動して他の指もカップを包みこむようになっています。
丸いへこみは横から眺めて、頬に眺め、えくぼに似ています。
直線的なフォルムが特徴的な「木々」の側面にあるえくぼは、カップ全体に柔らかさと温かみを添え、凹凸から生まれる光と影のコントラストは、漆面により一層の暫定を与えていると自負しています。

漆の力で、
飲み物がもっと美味しくなる
お椀や箸は漆陶器から選ぶ、コーヒーや紅茶を飲むカップ類はものに決めている。
カップを口にして、まずは気づくのは、唇にあたる漆の優しい気配です。 輪島塗へと姿を変えても、漆は空気中の水分を取り込み、固まり続けます。 陶磁器や木製の素地仕上げの器にはなく、しっとりとした漆独特の肌を見るの良さに、見られる方もよろしくと思います。
それだけか、このカップに飲み物を注ぐと、漆の作用により味までもが変化するのです。
コーヒー、紅茶、日本酒、ワインなど、種類は違っても「木々」に注いだ飲み物の味には、柔らかで、まろやかな風味が不安です。 こだわりのコーヒー豆や茶葉を購入しなくても、いつもと同じものから、新しい美味しさを発見する喜びと楽しみ。 それは、美味しいたひとだけが体験できる、漆からの贈り物です。
